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禁断背徳の鎖外伝・影の功労者
第5章 判断
「会長、良かったのですか?
橘でしたら、上手くやれた‥私はそう思いましたが・・・」
「今のところは、それしか無いのだよ」
橘が報告書を持って来て会長に渡した所、会長からの指示は現状維持。
つまり追うのは構わないが何もするな‥
本当にこれで、美紀様は大丈夫なのだろうか?
「確たる証拠が掴めない以上、吉田春夫に手を出しても逃げられる恐れがある‥
私はね、完全に潰したいのだよ吉田春夫を‥‥」
「ですが橘から回って来た美紀様の写真を見ると、あらか様に不自然な様子‥
もし何かありましたら‥‥」
会長は何を言っても動かない‥
理由の1つは分かっている‥会長と美紀様の関係。
崩れてしまった関係を、元に戻すのは難しい‥
それも会長と美紀様の本当の関係なら尚更。
(知らずとは言え‥
近親相姦・・・)
どちらが悪いという訳では無く、お互いが知らなかった‥
こんなのは、世間一般で言えば言い訳に過ぎない。
傷付いたのは会長も美紀様も同じ‥
特に不安定な年頃の美紀様には、致命的な出来事だった。