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優しいヒトに虐められてます。
第5章 自分らしく
「あいつら何か勘違いしてるっぽいな」
「そうだね…」

ハルは流れで古田と同じテーブルについた。
古田はカレーライスを
ハルはパスタを注文していた。

「まあ、俺の方はちょうどいい。
あいつらに話合わせるのも
微妙に体力使うからな」

「そうなんだ。一人の方が
気楽なタイプ?」
「そうは見えない?」

「ううん。むしろあの人たちと
付き合ってるのが
不思議なくらい達観して見えた」

「へぇー。斎藤さんは
意外と聡いんだね。
もう少し抜けてるかと思った」

「失礼な」
失礼なのはあの人だけで十分。

「ところでさ」
古田がスプーンの手を止めた。

「今度俺の好きな画家の作品が
近くの美術館に展示されるんだけど
もしよかったら一緒にどう?」
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