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第1章 二人の出会い

大津川の顔がぱっと輝いた。
バングルが濃い黄色を呈している。

「ほ、本当ですか！？」
「はい。でも…
金額は１０分の１で結構です。
それでもまだ多いと思いますが」

「了解しました。
本当にありがとうございます」

大津川が大仰に頭を下げる。

「では、恐縮ですが先にこちらの書類に
サインだけいただけますか？」

「はい」
ハルはペンを受け取ってサインした。

「ありがとうございます。
後日詳しい契約書をお持ちしたいので
連絡先をお教えいただけますか？」

「あ、はい」
ハルは携帯を取り出し
電話番号とメールアドレスを伝える。