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優しいヒトに虐められてます。
第8章 下ネタしりとり
「えっ……」
あり!?
と思ったものの、ちょっと今の彼に反抗する勇気はない。
相当苦し紛れのようだった。

「ぷ……ぷ……『ぷるぷる』、おっぱいを触った時の擬音語」
「ッ……!!」

大津川の表情に明らかに動揺が見られた。
目がきょろきょろと動いて必死に答えを探しているようだ。
『ずぷ』がオーケーなら『ぷるぷる』もオーケーだろう。

あれ、でも、確か『る』って……

大津川がもぞもぞとせわしげに身体を動かし始めるが
沈黙したまま時間だけが過ぎていく。

そして・・・
「あ、あのー……30秒、経ちました……」

「うあぁぁぁ……」
椅子の上で背を反らし、悔しげに両手で顔を覆う。
宣誓しただけあって、溜息はかなり重たい。

「完敗だ……」
「あ……えっと……やったあ?」
機嫌を窺いながら、控えめに喜ぶ。
かなり悔しそうだが、怒ってはいないようだ。

「で、でもまだ一勝だから、あと二回勝たないと……」
「うん、次こそ絶対勝つよ」

大津川の宣言は今度こそ現実となり、次のゲームでハルは
あっさり敗北した。
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