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優しいヒトに虐められてます。
第9章 ここは猫カフェだから
『フフ。お友達さんが静かになったね。
ハル、快感に襲われる準備はできてる?』
ッ!!
チエミは両手で口を覆った。
声を漏らしちゃいけない気がした。

もう確信している。
ハルたちのいる場所は猫カフェなんかじゃない。
さっきからずっと、電話越しにエッチをしていたのだ。

しばらく静かだったかと思うと
『んんー? まだできてない?
言ってくれないとわかんないなあ』

男の人の甘い声。
彼氏がいるチエミですら思わずキュンとしてしまうような
魅惑のボイス。

『もう……は、早くしてよ……冷めちゃうじゃん』
ッ!?
ハ、ハルが……そんな声出すなんて……

チエミはいつもの、おしとやかで落ち着いた雰囲気の
ハルを思い起こした。
転じて、ベッドの上で裸になっているハルが思い浮かぶ。
全てをさらけ出して、相手の男性を受け入れるように
両手を伸ばしている。

やだっ、私何を……
チエミは顔が熱くなってくるのを感じた。

『カワイっ』
『んっ……』
ハルの小さな喘ぎが微かに聞こえた。

キ、キスでもされたのかな……
それとも、さっそくアソコを……
卑猥な妄想がはかどる。

チエミは盗み聞きしているような背徳感と
電話越しに耳に入る甘く淫靡な雰囲気に
平生では感じたことのない性的興奮を覚えた。
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