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優しいヒトに虐められてます。
第3章 バイトの始まり
「あ、あの…! イヤフォンとか
つけてもらえませんか?」

ハルは頬を紅潮させて
大津川を横目で睨んだ。

「あー、ここにはないですね。
ハルさんもってます?」

「……もってないです」
「あはは、じゃあ仕方ないじゃないですか」

いや、仕方ないことないでしょう!!
「あの、だったら音量下げてください」

「嫌です」
嫌です!?

「だってせっかくですし
大音量の方がいいでしょう」

何がせっかくなのか
さっぱりわからない。

「一緒に見ましょうよ。
これ、あなたのオカズでしょう?」
「っ……!」

最ッ低。
本当にクズだこの男……

ハルの羞恥心の中に
沸々と湧き上がるものがあった。
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