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第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常

「斎藤春です。今日は撮影の鑑賞に
お越しくださって
本当にありがとうございます」

男子たちは鼻の下を伸ばし
デレデレしながら首だけ下げて会釈した。
女子たちは互いに手を繋いで
飛び跳ねんばかりだった。
大人たちも、生の女優の姿に
見惚れて言葉を失っている様子だ。

お礼の後は何を言えばいいのかわからず
見かけだけでも落ち着いた雰囲気を醸そうと
努めた結果、出てきた言葉は……

「では、ごゆっくりどうぞ」
ファミレスの店員かと
つっこみたくなるものだった。

少女はギャラリーの向かいにある
大木の下へ移動した。
「ふぅ……」

（き、緊張したぁ～……）

〈自然体で接すればいいのに。
君あんなおしとやかな感じじゃないでしょ〉
「そんなこと言われても……」

〈まあ向こうも緊張して
そんな場合じゃなかっただろうし
本番さえちゃんとしてくれればいいんだけど。
じゃ、説明続けるよ？〉
「うん」