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優しいヒトに虐められてます。
第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常
監督の声が右のインカムから説明を続ける。
〈で、ギャラリーの前の大木の下でマットを広げ――
っと、その前に簡単に挨拶でもしてあげたら?〉

監督が背後でギャラリーの方を指さしていた。
〈写真撮影の厳禁と同時に
大声も絶対に出さないよう言ってあるから
ハルから近寄って声をかけてあげて〉
「うん」

少女はギャラリーの真ん前へ歩いていった。

高校生カップルと思しき制服姿の男女が一組。
大学生の一団と思しき若い男女6名
それぞれ男3、女3だ。
他にも個々に若い男女が訪れている。
大人の若い夫婦らしき人たちもちらほら。
合計20名近くはいるだろうか。

少女がすぐ近くに来ただけで
大人しそうな女子大生が友人に抱き着き
顔を真っ赤にして泣きそうになった。

その反応が嬉しくてもらい泣きしそうになる。
しかしそこはグッとこらえる。

(今はみんなにちゃんと挨拶しないと)
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