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第10章 森で暮らす女の子のちょっとえっちな日常

西側で待機していたカメラマンが
複数箇所から少女を捉える。
監督も台本片手に
小声で指示を出しながら移動してくる。

「さて、お弁当どこで食べようかな～」
左右に首を振りながら
気持ちよくお弁当を食べられそうな場所を探す。

〈大木に目を留め、セリフ「あっ、あそこいいな」〉
インカムから入る監督の声。

少女の視線がとある大木に留まる。
「あっ、あそこよさそっ」

（あっ、ちょっとセリフ違ったかな）

一応、セリフは忠実でなくてもいいから
同じような言葉を自然体で言うようにと
監督から言われている。

セリフはアレンジしてしまったが
自然体で言うことはできた。
そもそも、セリフを言った次の瞬間には
もう次の指示が来ているので
そんなことを気にしている暇がない。