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優しいヒトに虐められてます。
第11章 笑い過ぎに注意
00:19…
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00:17…

おかしい。

トウキはくすぐり羽根を口にも咥えて
ハルの両足裏と左太腿の3か所を
同時に責めていた。

「あっはっはっはっは!
もうダメぇッ! 苦しッ!!」
本当に苦しそうに足をばたつかせて暴れ
トウキ自身何度も顔を蹴られているのに
それでもハルは降参しようとしない。

「息できないぃッヒッヒッヒッ!!
あっはっはっはっは!!
ほんとにもうダメッ!
やめてぇ~ッヘッヘッヘッ!!」

今日ほどハルの『もうダメ』に
屈辱を感じたことはなかった。
全然ダメじゃないくせに
『もうダメ』『もうダメ』連呼している。

もうトウキを立てるために「叫んであげてる」
ようにしか思えない。
だんだんこの笑いもバカにしているように
思えてくる。

トウキの口と左手のくすぐり羽根に
足裏をくすぐられ
ハルは足の指先をピン、と伸ばし切っていた。
明らかに本気でくすぐったがっている証拠。

発汗も首から胸元にかけては玉になるほどだし
暴れ具合もハルとは思えないくらい激しい。
鎖が本物の鉄枷に見えてくる。

それなのに、ハルは絶対に『降参』しない。

――理解不能。
トウキは白旗を上げた。

ピピピピピ、ピピピピピ、ピピピピピ!

これで2連敗、合計3敗1勝だった。
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