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第11章 笑い過ぎに注意

「ちょ、ちょっと休ませて……」
ハルがぐったりした様子で言う。
「うん、３分くらい休もう」

ハルと一緒にいると、たまにこういうことがある。
理解不能、予測不能の行動で突然
トウキを窮地に陥れてくる。

抜けているネジは
数本どころではないのかもしれない。

いずれにせよ、原因を究明して
対策を講じなければならない。

つい過剰な自負で見えを切り
負けたらセックスする約束を承諾したが
正直、負ける可能性など考えていなかった。

当然勝つものとして、むしろスリルになると
そんなノリで承諾してしまったに過ぎない。
もちろんハルとするのが嫌でないのは本当だが
そういう問題ではない。

トウキは椅子に座って思索を巡らした。

はっ！！
まさか……っ！！

そうか……僕としたことが……
こんな当たり前のことを忘れていたなんて……

ハルが降参しないのなんて当たり前だ。
ハルはくすぐられて、叫ばされて
笑わされて、苦しくされて、きっと喜んでいる。
なぜならハルは……
『ドＭ』なのだから！！！

「ふぅ……」
トウキは立ち上がった。

と、なれば、攻め方を変える必要がある。
純粋にくすぐるだけじゃ
ハルに褒美をやっているだけだ。

どんな方法がいいか……
嫌でも降参させる方法……
ハルが嫌でも降参しなければならなくなる状況……