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優しいヒトに虐められてます。
第14章 初めての看病
頭が重かった。
フワフワとするが、あまりいい意味ではない。
頭痛に分類される感覚だ。

重い瞼を開けると、見慣れない光景があった。
トウキの部屋ではなかった。

この天井は……

「あ、起きた?」
声を聞くだけで幸せな気分になる。

身体がだるかったので、首だけ横に倒す。
ピチピチのナース服を着た女の子が、傍らの椅子に座って
トウキの顔を心配そうにのぞき込んでいる。

「……なんだ、まだ夢だったか」
トウキは首を戻してもう一度目を閉じた。

「え、えーっと……夢じゃないですよ……」
「たまにあるんだよなぁ……夢から覚める夢。
そういう時に限ってハルが出てくるんだから
ほんと、夢から覚めた時の空っぽ感だけは
勘弁してほしい」

「あ、あのー……あれ、私の声聞こえてます?」
「あれ、でも夢なら襲っても無罪?」

「はい……?」
「せっかく明晰夢を見られて自由に動けるんだし
しかもハルはなぜかめっちゃかわいい服着てるし。
襲わない道理がないよな」
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