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優しいヒトに虐められてます。
第15章 彼のとっておき、そして・・・
「……」
彼が急に黙り込んだ。
ハルには彼が何を考えているのか、まったくわからない。

突然、唇が柔らかいものにそっと押された。
自分の唇と同じ質感、同じ温もり。
すぐ傍から感じる彼の吐息。

手が自然と彼の背中へ伸びていく。
が、完全に彼の背中に回る前に
彼は唇を離した。
ハルは慌てて手を身体の脇に戻した。

「せっかく気持ちいいことするんだから
ハルのそんなブルーな気分は吹き飛ばしてあげるよ」
彼が寝台の後ろに上がってくる気配があった。
手がハルの背中を浮かせようとする。
「ちょっと身体起こして」
ハルは言われた通りにし、彼の膝と上半身に背中を預けた。

「じゃあ、オイル塗るよ」
「え……」

もう全身塗ったんじゃ……

「ひゃっ」
お腹にひんやりとしたオイルを垂らされた。
さっきまで手で軽く擦って温めてから塗ってくれていたのに。

ハルは少し上半身を起こしているので
オイルが下へ流れていく。
大津川はさらにオイルを垂らし続ける。
たっぷりと。

――そして。
彼がハルのスカートとその下のパンツを持ち上げた。
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