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第1章 ー嵐の前の静けさー

丁度、電話が終わったのか、

「茜、女の子らしくしなさいっ！！ショーツ見えてるわよ！！」

晃子はそう言い、キッチンに向かっていった。

「はいはい。片付けよっと。」

畳んだ洗濯物を再び篭に入れ、それぞれの部屋へと置いていく。

ママのお部屋は、いつもいい匂い…

パパのお部屋は、なんかちょっと煙草の匂いがする。吸ってないのに…

私のお部屋は…わかんない。

そんな独り言を言いつつ、リビングに戻る。

さっきまで降っていた雨がやんで、綺麗なオレンジ色に染まってる。

「これで、台風くるのー？」

不思議に思って、テレビをつければ、山口県に一番近いとこまで来てるらしい。