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仮初めの恋人
第3章 初めての彼氏~郁野真莉の依頼~
その日、真莉の仕事が終わったのは午後八時半であった。
既に若手の社員達は残っていない。

完成した書類を束にし、トントントンと几帳面に端を揃えてからクリップで挟み、繁田に渡した。

「ありがとう。さすがは郁野さんだね。助かるよ」
「いえ。間違ってたらすいません」

「助かるよ」と人に言われることが何よりも嬉しい真莉は笑顔になって謙遜する。

「郁野さんは間違いもほとんどないから安心だよ」

はじめの数ページを読みながら繁田が頷く。

「それでは失礼します」
「お礼に夕飯奢るよ」
「いえ。そんなの悪いです。それに用事もありますし」
「あ、そう? じゃあまた今度」

繁田の誘いを断り、帰る支度をする。
断られても彼は特に気にした様子もなく微笑んで流してくれるのがありがたかった。
繁田からの誘いに対する「また今度」は既に十回ほど溜まっていた。
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