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仮初めの恋人
第3章 初めての彼氏~郁野真莉の依頼~
「やっぱりここが弱いんだ?」
「ひゃはははっ! やめて、擽ったいっ!」
「こら、暴れるな」
「だってっ……あははははっ! わっ!?」

首を竦め、足をバタバタさせながら暴れてるとソファーから落ちてしまった。

「大丈夫か?」

慌てた様子で秋希が訊ねてきて、抱き上げられる。

「ちょっと重いよ!?」
「ばーか。女の子一人くらい軽々と持ち上げられるよ」

そのまま歩かれ、ベッドの上に寝かされた。

「もしかして秋希目隠し外してない?」
「外してない。部屋に入ったとき、ベッドの場所確認しておいたから」
「えっ!?」
「初めから目隠しするつもりだったからちゃんと確認しておいたんだよ」

納得したような、納得できないような気持ちになる。

「外見に変なコンプレックスを持ってる真莉には視界を閉ざすのがいいと思ったんだ。見られなければ恥ずかしくもないし、思い切り感じることも出来るだろ?」

そう言いながら秋希は隣に寄り添うように寝転がり、腕枕をしてくれた。

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