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恋人上司と秘密の甘い夜
第2章 悩み
「はい。落ちたぞ」
すぐに拾ってくれたものの、親指と人差し指で私のスマホを持つ後藤さん。
確かに、私のスマホは汚いけど……。
スマホはトイレよりも汚いって言うけど、……自分の私物を汚物扱いされるのはショックだ。
後藤さんは私にスマホを渡すと、ズボンのポケットに入れていたハンカチで自分の手をゴシゴシと綺麗に拭いていた。
でも異常なほどの潔癖症だから汚物扱いされるのも仕方ない。
告白してきたことに免じてこれくらいは許してあげよう。
「拾ってくれてありがとうございます……」
「あっ、そうだ。俺と梨木さんが付き合ってることは会社の人には絶対に言わないように」
「はい。分かりました」
誰にも話さず、隠しておけということだろう。
後藤さんは意外と恥ずかしがり屋なのかな。
しっかりしていて、落ち着いてるのにこんな一面もあるなんて可愛い。
「じゃあ、彼女になった記念に早速デートにでも行くか」