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恋人上司と秘密の甘い夜
第1章 恋
この仕事を始めて二ヵ月経ったけれど、早く辞めたい。
次はもっと忙しい仕事に就きたいな……。
そんなことを考えながら、退屈な仕事を今日もこなす。
頼まれた封筒の宛名貼りとコピーもすぐに終わってしまった。
次の仕事を与えられていないし、何もすることないんだよなあ……。
ボーっとしているのはいけない気がして、資料の片付けや自分のデスクの周りを綺麗にして時間を潰した。
「――――梨木さん、お客さんが来たから急いでお茶出しして」
アラフィフの女性社員こと飯近さんが忙しそうにやってきて仕事をくれた。
「はっ、はい!」
すぐに給湯室に行って、茶葉と急須を準備してお茶を作り、トレイにのせて運ぼうとする。
「焦ってこぼすなよ」
コーヒーを片手に持って休憩していたのは、私と同じ課で働いている後藤 柊二(ゴトウ シュウジ)さん。
30歳の男性で左手に指輪はしていないから独身だと思う。
たまに意地悪なことをいってくるけど優しくて、落ち着きのある私の直属の上司である。
でもひとつだけ問題があった……―――――