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恋人上司と秘密の甘い夜
第4章 理由
「えっ……。指サック……?」
「指に付けるやつですよ。ないんですか?」
何なのか分からなくて首を傾げると、野仲さんが後藤さんを呼ぶ。
「柊二さん!もしかして指サックもあげてないんですか?あれは結構使えるから渡してあげてください。ないとあるとでは全然違いますから」
「ああ、悪い。梨木さんにはまだあげてなかったな」
後藤さんが近くの棚の引き出しを開けて指サックと言う物を手渡してくれた。
「もう。柊二さんを見てると心配になります」
「あの頃は花菜ちゃんがフォローしてくれていたからな」
にこやかな顔をしながら後藤さんは野仲さんの肩にポンッと手を置いた。
ほんの些細な行動だと分かっているのに心の中ではどんどん不安が増していき、私は二人から目を逸らした。