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運命の人
第17章 日常
本当の自分を全てさらけ出せたわけではない。。。

でも、少しずつ健人との関係が変わっていった

健人は見えない拓人に嫉妬していたと言っていた

お互いに全てをさらけ出せるにはまだまだ時間がかかりそうだ。。。

私の知らない健人がいる

健人は何人と付き合ってきたのか、聞くと笑ってごまかした

ちゃんと付き合った人がいたんだろうか。。。?

やっぱり、カッコいいからモテるのはモテるだろう。。。

今も、海人と三人で図書館に向かい歩いているだけで、若いママ達が話かけてくる

健人は、涼やかな笑顔で対応していく

海人のベビーカーを押す健人から少しずつ離れて歩いていると、すぐに声をかけられている

健人にそっくりな海人も、キラースマイルで笑っている


海人。。。女たらしになりそう。。。


ふいに、健人が振り向いて私を呼んだ


「美海?歩くの、早かった?」


離れて歩いている私を不安そうに見る


「そんなことないよ。。。」


私が追い付いて隣に並ぶと、ママ達は去っていく


「ん?どうした?」


「だって。。。私がいない方がママ達が寄ってくるから。。。離れてた方がいいかなあ。。。?って?」


おでこを小突いてくる


「なら、尚更、一緒にいろ。。。?

海人も、ママがいないと不安だろ?」


「っ。。。痛いよ?」


私の手を繋いで、ベビーカーを押していく


「押しにくいでしょう?」


「なら、離れるな。。。」


少し、怒った健人が、かわいい。。。


「ふふっ。。。」


多分、幸せなんだろう。。。

幸せすぎて、気づかない。。。


「今日の読み聞かせは、美海じゃないの?」


図書館の子供達への読み聞かせに、海人を連れていく途中だ


「私は、今日は休みでしょう?」


「美海の読み聞かせ、好きなのにな。。。?」


「私が仕事だと、海人は行けないよ?」


「そういえば、子供、嫌いって言ってたな。。。」


クスクス笑う健人はいじわるだ


「嫌いよ?海人は別っ」


「嘘つき。。。美海の読み聞かせや紙芝居は、子供みたいにキラキラしてるよ?」


「っ。。。からかわないでっ?」


話ながら歩いていると、図書館についた

中に入ると、あちこちから手が振ってくる

知っている空間は落ち着かない。。。




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