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運命の人
第22章 同窓会
会場に入り受付していると、声が聞こえてくる


「美海?」


手を振る友達の顔に懐かしくなる

健人をチラリと見ると、少し寂しそうな顔になっていくのがわかる

友達に手だけを振り、健人を端に引っ張ていく


「帰りは、ここで待ち合わせでいい?」


「ちゃんと帰る気はあるんだ?

二次会は、いいの?」


二次会に行きたいなんて、許してくれるわけがないくせに、わざと聞いてくる


「健人が二次会に行くなら1人で帰るけど?」


かわいくない返事していくと、後ろからかわいい女の子達が健人を呼んでいるのが見える


「呼ばれてるよ。。。?」


健人は、カッコいい。。。

自分の同窓会に浮かれてたけど。。。

よく考えたら、健人はモテてそうだったし、元カノとかいるかもしれない。。。

一気に不安になり、健人を見ると口角が上がるのが見える


「何、今更、不安になってきたりした?」


「っ。。。」


健人が手を振ると、女の子達がキャーキャー騒いでいる


「健人、モテるじゃん。。。

早く行けば?」


拗ねているみたいなかわいくない会話をしていると、健人が笑いながら私を見る


「美海でも、嫉妬するんだ?」


「っ。。。しますよ?」


「元カノは、同窓会で再会すると1番お持ち帰りされやすいからな。。。?

気をつけろよ?」


「健人の元カノもいるの?」


「まあ。。。?」


私をからかうような目で見る健人を見ていると、後ろから肩を抱きよせられて引っ張られた


「おいっ?兄貴、離せよ?」


健人が見る目の先に顔を向けると、拓人が笑いながら抱きよせていく


「何で?

元カノは持ち帰りしていいって会話してなかった?」


拓人の腕から逃げて離れると、拓人を睨む


「そんな会話してないわよっ?」


「美海、今日はかわいいな。。。?」


不意に、優しく見つめられてドキドキする


「美海?」


健人の怖い声が聞こえて、ハッとなる


「じゃあ、行こうぜ?

健人はあっちだろ?

じゃあな?」


私を引っ張りながら、拓人が歩いて行く

振り向くと、健人が諦め顔で手を振るのが見えた

拓人が、からかっているのがわかっているようだ

健人を見るとまっすぐに私を見る瞳に吸い込まれそうだった。。。

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