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第32章 過去と向き合う

玄関から出て行くと、愛ちゃんの車が待っていた

お母さんに無理やり車に乗せられていくと、覚悟を決めた


車内は静かだった


でも、１つ気になることがあった


「拓人の車と同じ匂いがする。。。」


思わず口からこぼれた言葉に愛ちゃんが笑っていた

愛ちゃんの家につくと、玄関を開いて中に入るように勧められていく


「ただいまー？」


奥から旦那さんが出てきたのが見えた


「あれ？

久しぶり。。。だね？」


久しぶりに会う愛ちゃんの旦那さんに挨拶していく


「ご無沙汰してます。。。」


「本当、久しぶり。。。でもタイミング悪かったかな。。。」


愛ちゃんが笑いながら旦那さんに話していく


「何で？ちょうどいいじゃない」


何を言っているのか意味がよくわからない

気まづそうな顔の旦那さんが、手招きしていく


「どうぞ？」


リビングに入ると、別れてから久しぶりに見る樹がいた


「美海。。。？どうして。。。？」


タイミング悪かったって、こういう意味ね。。。

愛ちゃんを睨むと、気にしてない様子で、樹の隣に座るように勧められていく

仕方なく座るが、樹の顔は見ないようにした

最後に、罵りあったことを思い出すとイライラする


「ご無沙汰してます

すぐに帰りますから気にしないで下さい」


冷たく言い、距離を置いた話し方をした


「美海、何かあった？」


無視しているのに、樹は何もなかったかのように話しかけてくる


「旦那さんと喧嘩したみたいよ？

私達のこともバレちゃった」


楽しそうに見る愛ちゃんを睨むと、樹が慌てるのが見える


「え？

どこまで、バレたんだ？

知られないようにするって約束だよな？」


慌てる樹を見ると、愛ちゃんがゲラゲラ笑う


「もう、隠す必要ないでしょう？

美海も知りたがってるわよ？ねぇ？」


「何かあるの？」


愛ちゃんと樹を見比べていく


「美海の元旦那さん、樹は、私の旦那さまと出来てるの。。。

美海に紹介する前からずっと、付き合ってる

結婚は、カムフラージュのためにしたの

いつか、美海と私が付き合えば４人でずっと一緒にいられるはずだったのにな？

まさか、樹が美海を愛してるなんて言うなんて思わなかった

誤算だったわ。。。」