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運命の人
第10章 別れ
家を出てから、2週間経った

傷も、きれいに治り痣もなくなった

久しぶりに行く図書館に浮かれていると、健人が心配そうに髪を撫でながら見ている


「本当に行くの?」


「長い間、休んだし。。。?

行くのは、イヤ?」


「ずっと一緒にいたから、寂しいかな。。。?」


「すぐ近くじゃない?ふふっ」


「心配だから、送っていくよ

帰りも迎えに行くから図書館から出るなよ?」


「ふふっ。。。心配しすぎだよー」


「心配なんだよ。。。」


「わかった。。。待ってる。。。

ちゃんと、仕事してね?」


「逢いに行くかも。。。?」


「気分転換になら、いいよ?」


「なあ?本当に行くの?」


「もうっ。。。行けなくなること言わないで。。。?」


「行くの、やめる?」


「ダメ。。。」


「働かなくても、困らないだろ?」


「困ります」


「何で?」


「別々の時間も、必要でしょう?

健人のジャマにはなりたくないの。。。

ちゃんと、健人を待ってるから?行こう?」


「っ。。。わかったよ。。。」


渋々、腰をあげて行く

手を繋いで歩いて行くが、すぐについてしまう


「じゃあね?」


なかなか手を離してくれない健人を見る


「手を離して?」


「どうしても?」


「抱きつけない。。。よ?」


単純な健人は、手を離していく

首に手を回して、ふれるだけのキスしていく

パッと離れて、走りながら振り返る


「じゃあね?いってきますっ。。。」


健人は、私に手を振りながら見ていた

ようやく、離れられた

久しぶりに入る図書館は、大好きな本の匂いがした

相手に感心のない図書館で働く人達は何も言わない

何も干渉しない空気が居心地良かった

お昼が近づく頃、健人が来た


「もうっ。。。仕事は?」


「お昼は一緒に食べようよ?」


「健人の分はお弁当作ってきたでしょう?」


「1人じゃ、おいしくないだろ?」


「そうだね。。。でも、私のお昼は13時からだよ?」


「いいよ、待ってる。。。」


「仕事は?」


「ちゃんとやったよ。。。?お母さんみたいなこと、言うなよ?」


本を選んで座って読んでいく健人を見る


まあ、いっか。。。

ちゃんと仕事してきたなら。。。


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