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月夜の時間
第10章 修復

「正直聞かなきゃよかった。

私の好きな人の初めてを奪った人であり

苦しめた人。」

「やっぱり引くよな…付き合った彼女も過去言うと

引いて別れたよ。」

「私が心ごと塗り替えてあげる!保証はないけど!」

「ぷ…お前ちっこいくせに心は広いんだな。」

「褒めてんの?けなしてる?」

ふぅーっと息を吐くと

亜里沙は自分より30センチ背の高い賢治の頭を撫でた。

「頑張ってたんだね。家族の為にずっと…

黙ってたんだね。偉かったね…つらいかったよね?」

亜里沙から涙が溢れる

「ばーか、亜里沙が泣くなよ」


賢治は見られないように自分の涙を拭った。
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