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月夜の時間
第11章 雄也の誕生日
初対面であの距離感で話せるなんてすごいなぁー…

亜里沙はベンチに雄也と座り二人を見ていた。

「今の見た?美男美女だねー。」

他人がそう話す声が聞こえてきた。

きっと賢治君と友梨佳ちゃんだなっ…

「お似合い…か」

雄也が頭の後ろで手を組んで空を見る。

「でも諦めない。」

「?」

「兄ちゃんは背が高くてカッコイイ

けど背の低い俺にも良いところはある!」

「ふふ、そうだね!」

「どんな所?」

「…うーん。」

「あ!適当に言ったな!」

「そんな事ないよ!褒めるところ!」

「ふーん、亜里沙ちゃん笑うとそんな顔するんだね!

かわいい!」

「年上をイジらないで…」

真っ赤になる亜里沙。

「あ、もしかして兄ちゃん、普段から言葉にして

亜里沙ちゃんを褒めてないなー。」

「そうなのかな?」

「いつもそうなんだよ 褒めたいんだけど

照れてるし言えないの。」

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