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月夜の時間
第11章 雄也の誕生日
「そうなんだ…冷めてるのかと思う時もあってね。」

「言葉足りないからね、兄ちゃん。」

「雄也君すごいね、弟とは思えない優しさだよ。

どっちが兄かわからないよ。」

「ふふ、本人の前で言わないでね。

あー見えて兄貴のがガラスのハートの持ち主だから。

僕は自分のこと

逆にコンプレックスな時もあったんだ。

可愛いね、キレイだねを連呼して

誰にでも言いそうで軽いって

友梨佳に言われるし。

友達にもよく言われる。」

「言い過ぎても卑屈になっちゃうのか…

難しいね。」

ジェットコースター乗り終えて階段を降りていると

賢治がムッとした。

雄也が亜里沙の爪を見てるのか手を触っている。

「あーれー? 

雄也ってば亜里沙さんのこと好きなのかな?

賢治さん 辛いよね?」

「知らねぇよ。本人に聞けば?」

友梨佳は面白がって賢治の肩に寄りかかったが

遠ざけられた。
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