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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第5章 4月4日
料理のメニュー、見た目、材料などが表示されるが、いまいちピンとくるものがない。
しばらくメニューを見続けていると、
「サーはお好きでないものはありますか?」
「いや?」
「では、シェフにお任せコースはいかがでしょう。途中でいらなくなったら、キャンセルも可能ですし…」
「じゃあそれで…」
と、ウェイターの提案に乗ることにした。
毎日の食事で食べたいものを食べている。
逆に嫌いなもの、思い付かないものをオーダーすることはない。
人任せのチョイスに面白味を感じた。
外界でもそうだ。
家族が作るものが果たして、今食べたいものではないことがある。
いつも、好きに好きなものを選んで食べられるのは選民の特権ではあるが、
それがいいとは限らないのだ。
数日前にBLTサンドを頼み、今日はそれを別盛りで食べたことを思いだし心の中で笑う。
そして何が出てくるのかワクワクする自分がいたのだ。