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第5章 4月4日

｢うん、実にいい着眼点だ。対象者は管理されてると知らないが管理者の為に対象者と決められているんだ。ピラミッドを造りあげた先駆者たちによって…
そこに真実が見えてこないか？
我々は自由なようでいて、管理者のようでいて、
実に不自由だと思わないか？｣


｢それは…まさか…
選民と呼ばれる僕たちは、実はピラミッドに幽閉されて生かされている。

対象者を管理するという建前でバーチャルにより、外界を疑似体験させ、
ピラミッドから出たいという考えを持たせない為…｣

｢ふふふ…選民と呼ばれ、更には、無職者が有職者より階級が高いとされ、自由な時間が与えられている。

それは我々という立場を良いものに見せる為の階級的ピラミッド構造。
だが、その実、生も死も、その存在している時間も、全てを管理されている、籠の中の鳥…

それが我々、無職者だ。｣