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第5章 4月4日

そうだな…

さっきまでピラミッドの仕事について考えていたから、その辺をもう少し記録しよう。


有職者、無職者がどうやって決まるのか…

ミライ氏に会うまでは、優越感を持ってログに記していたが、
全く気分が変わってしまった。

だが、誰が目にしても今がわかるように記録しよう。


選民の人生は生まれた時、いや受精卵が分裂し始めた時に決まる。

ある程度分裂したら、一つの細胞の核が取り出され、全員が意識すらない段階で遺伝子検査を受ける。

自然妊娠、人工妊娠いずれの方法でも、まず、妊娠期間、胎児の段階で命を落とすリスクのある遺伝子は廃棄される。

妊娠を中断させられ、処分…殺されるのだ。

次に遺伝子の特性検査が行われ、知能、器用さ、身体能力、基礎生命力が検査され、
次に命を繋ぐまでの生命力が無ければ、こちらも処分される。