この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第5章 4月4日
だが、あくまでもそれはピラミッド内部での自由だ。
体力も能力も有り余る時間をも、ピラミッドの外で使うことは出来ない不自由さの中に閉じ込められているのだ。
あの老人…名前が分からないのでカクテルに因んで『ミライ』としよう…
ミライ氏は、自分で見て、自分の耳を傾けろと言った。
今、見えるのは白い部屋と何も映さない白いモニターと自分の体。
聞こえるものは何もない。
同じ境遇にあるミライ氏はこの状況で何を見ろと言うのか…
そして鎖の話は何を意味しているのか…
ただ人恋しいとふらりと行った社交界で受けたショックは予想以上に大きく、
何も考えられず思い付かない。
自分に出来ること、自分のしたいことをログに残そう。