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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第6章 4月5日

親父がゴロリと大の字にベッドに寝転び、伸ばした腕の間をポスポスと叩いて示し、
「早くおいで。」
と甘く声を掛ける。
御幸は照れくさそうにしながらも、その腕の中に収まった。
親父が甲斐甲斐しく御幸にも布団を掛けてやり、
これで今朝みた腕枕で仲良く眠る二人の図が完成した。
御幸が別人だという証拠は何もない。
親父が違和感を覚えない理由もわかった。
だが、heavenを使って、狂ったように欲を孕んだ御幸はどうなったのか?
砂嵐の画像は…
誰かが何かの為に親父にheavenが行き渡るように仕組んだ。
それによって、御幸は病院送りになって、どうやって存在するのか、初(ウブ)な御幸が親父とよろしくやっている。
誰が、何のために、どうして…
それとも御幸は御幸のままなのか?
わからないことだらけだ。
とりあえず、御幸のアンクレットにマーカーをして、映像とデータの検索をかけた。

