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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第7章 4月6日
「ああ、そうだね。人間には内緒にしなくちゃ。」
そう返事すると彼女は紅くなる。
そして紛らわすように、哺乳瓶を持ち、もう一匹のライオンを抱え、俺の隣に座ってミルクを与え始めた。
「でもね、動物でも人間でも、赤ちゃんは可愛いですよ。こうやってお腹がいっぱいになると寝ちゃうんですもの。」
「人間の赤ちゃんの世話をしたことがあるの?」
「いいえ、あなたのように見学だけ、人間の赤ちゃんの授乳体験はないから、アンドロイドが乳をあげるのをガラス越しに見ていただけです。
でも、同じように飲みながらうつらうつらして眠ってしまいましたよ。」