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第8章 4月7日

もちろん、その経験というのは深雪のことだ。

｢相手から望まれて同意したんだよ。｣

｢え、どんなシチュエーションで？
恋人ではないんでしょ？｣

｢相手の為にも細かい話はしたくない、これ以上は話せない。｣

深雪に秘密にしてくれと言われた訳ではないが、彼女の想いをこんな場でひけらかしたくなかった。

｢ふうん…やっぱり真面目なんだね。｣

ミキはあっさりと納得した。

｢ほら、ルーレットが止まっているよ。凄いな、またヒットが出たよ。｣


見ると理郷のヒットだった。