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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第8章 4月7日
「さあ、わからないけど…」
自分の気持ちも、よくわからなかった。
ミキはヨガっていたが、あの光景を前にも見た覚えがあった。
大事なものを理郷に奪われる。
そんな映像を見たような気がして、でもそれを思い出せない気持ち悪さも相まって、あの場を離れたのだ。
「こちらをどうぞ。」
出されたカクテルは酸味が強くさっぱりした。
そして気分も幾分か良くなった。
「これに懲りずにまたお立ち寄りください。
あのお方が見えたら、必ずお伝えしますので…」
「ああ、また…」
俺はウェイターとバーテンに挨拶して社交界を出た。