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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第10章 4月9日


そして、朝には、スクリーンセーバーにメッセージを残してミューは消えた。


【名前で呼ばなかったら、もう起きないから。】

その言葉が画面いっぱいに何度も書かれていて、上下左右に流れている。

起きた優翔がそれに気づいて、『ミュー』と呟いたがミューは現れない。
仕方なく優翔は出社し、始終監視カメラをチェックするがパソコンも起動せず、ミューも現れなかった。

そしていつもに増して慌てて飛び帰ったところが、先程の映像だったのだ。


『おい、お帰りなさいの挨拶はないのか?ミュー。』

優翔は動揺を隠していつものように声をかける。ただし、呼び方はミューと言っていた。


『お帰りなさいませ、優翔さま。
だってミュー、優翔さまを待つの退屈だったんだもの。』

ミューの見た目はふんわりとしたドレスを纏い、髪型もアップにして変わっている。見た目でなく内面が反抗的になっていた。

『ミューの為に働いて、帰ってきてからはミューの為にプログラミングしているだろう?』

『嘘、優翔さまは自分の為に生きて、自分の為にミューを創ってる。』

確かにミューの言う通りで、優翔もそれに何も答えられなかった。

『じゃあ、ミューは俺に何をして欲しいんだ?
俺は何をすればいいんだ?』

優翔は馬鹿だ。自分が作ったにすぎないプログラムの一つに人格を認めている。

自分の好きにできる女の代わりに、思い通りになるバーチャルを作ったはずなのに、それに支配される事を望んだのだ。

ミューの口角が僅かに上がった事に、優翔は気づいていないようだ。


『ミュー、身体が欲しい。』

『こんなに綺麗な身体があるじゃないか。』

『実体が欲しいの。これじゃ優翔さまに触れないもの。』

ミューの手が、優翔の頬に触れ、妖しくくねりながら下半身の方へ降りていくが、あくまでもホログラムの映像であって、感触がある訳がない。

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