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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第10章 4月9日
優翔は初めてパソコンに触れたかのように何度も電源スイッチを押し、コンセントや他の機器へのプラグを差し直す。
しかし、まるで全てが壊れてしまったように起動しない。
優翔の苛立ちは募り、机に拳を叩きつけながらベッドに飛び込んで寝返りを打ち、ため息をつく。
『何が起きたんだ?ミュー。』
Mの望み通りミューとMを呼んだが、ホログラムが現れることもなく、優翔が先に寝落ちた。
それを見届けるかのように、暗い室内に青白い光りが灯り、うっすらとミューが浮かび上がる。
そしてパソコンが起動して、俺にはわからないプログラム言語がつらつらとデスクトップを流れていった。
何故、優翔が寝ているのに、敢えて可視状態で画面が流れるのか?
ミューが俺の存在にも気づいているからだと、この時の俺にはわからなかった。