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第16章 グッバイかいと(45)

　昨日の宣言通り色んな体位でハメられて、タップリハメ潮噴かされて。
　最後にテッペイは、バックでイッたわ。
　また中に出されちゃって…。



「しばらく大阪に帰ろうかなと思うねん」



　一緒にシャワーを浴びて、一緒にベランダで煙草を吸いながら…ワタシは話を切り出したの。
　向こうの空はもうオレンジ色してた。


「実家、大阪なんや」


「うん」


「岩本さんはどうするん？」


「しばらく帰省するって言おうかな」


「別れへんの？」


「好きなんは好きやねん。大好きやねん」



　テッペイは柵に持たれて、下を覗いていたわ。



「けど、あやなはな、好きな人を独り占めしたいねん。
　かいとさんがワタシだけじゃなくて、嫁と娘のものでもあるってことが、だんだん我慢できひんくなってきてんねん」


「まぁ、岩本さんは既婚者やし当然ちゃうん？」


「あやなは、あやなだけを好きでいてくれる人を好きになりたい。
　そんなことに、今更ようやく気付いたんよ」



　テッペイは、黙って吸い殻を下に投げ捨てたわ。



「大阪のどのへんなん？」

　　
　実家の場所を告げると、テッペイは「遠いなぁ」と顔をしかめたわ。


「実家やないとあかんの？」

「え？」

「オレんち夙川やねんけど、遠すぎる？」



　黙ってテッペイの顔を見上げたわ。



「別にオレんちきてもええで」



　テッペイも、口を一文字に閉じて、ジッとワタシを見下ろしてた。