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小さな灯りを消さないで…
第1章 500円の命

大学もまだまだ夏休み、香織ちゃんも夏休みだから、母親が居ない時は、友達の家に遊びに行くと嘘を言って、俺の部屋に遊びに来てる。
専ら、勉強を教えてるだけだけど。
「また…か。」
香織ちゃんの身体は、相変わらず服で隠れる部分に痣やヤケドの跡があった。
「でも、香織が悪いから。」
嘘とわかりつつも、深く追求はしなかった。香織ちゃんが、部屋にくると温かく感じるから。心が…
「でも、今は平気だよ。お兄ちゃんいるから。」
香織ちゃんは、そう言って俺にもたれてくる。あれから、香織ちゃんの方から唇を押し付けてくる事はなくなった。
が…
もしかしたら、また他の男にしてるかもしれないが、怖くて聞けない。
「お兄ちゃん、どっか行くの?」
香織ちゃんが、部屋の隅に置いたボストンバッグを指差す。
「うん。もうすぐお盆だからね。実家に帰るんだ。」
「いいなー。香織んとこ、お母さんひとりだから、誰も居ないの。お友達は、お爺ちゃんちとか行ってるのに。」
いっそのこと連れていきたかったが、母親が断るだろうし。変に思われては困る。
「いつか香織ちゃんが、大人になったら、実家…群馬なんだけど、連れてってやるよ。」
そんな約束が、果たして叶うかわからなかったが、香織ちゃんは、嬉しそうに頷いてくれた。
専ら、勉強を教えてるだけだけど。
「また…か。」
香織ちゃんの身体は、相変わらず服で隠れる部分に痣やヤケドの跡があった。
「でも、香織が悪いから。」
嘘とわかりつつも、深く追求はしなかった。香織ちゃんが、部屋にくると温かく感じるから。心が…
「でも、今は平気だよ。お兄ちゃんいるから。」
香織ちゃんは、そう言って俺にもたれてくる。あれから、香織ちゃんの方から唇を押し付けてくる事はなくなった。
が…
もしかしたら、また他の男にしてるかもしれないが、怖くて聞けない。
「お兄ちゃん、どっか行くの?」
香織ちゃんが、部屋の隅に置いたボストンバッグを指差す。
「うん。もうすぐお盆だからね。実家に帰るんだ。」
「いいなー。香織んとこ、お母さんひとりだから、誰も居ないの。お友達は、お爺ちゃんちとか行ってるのに。」
いっそのこと連れていきたかったが、母親が断るだろうし。変に思われては困る。
「いつか香織ちゃんが、大人になったら、実家…群馬なんだけど、連れてってやるよ。」
そんな約束が、果たして叶うかわからなかったが、香織ちゃんは、嬉しそうに頷いてくれた。

