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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方
『鏡裕之のゲームシナリオバイブル』
(著)鏡 裕之
作者は大ヒット作『巨乳ファンタジー』のゲームシナリオライターにして日本の巨乳業界の第一人者。現在はゲーム、エロラノベ、一般ラノベに評論などマルチに活躍されています。大ベテラン。
何が凄いかというと、先生の作品はエロラノベであっても長期シリーズ化している所。いないですよなかなか、シリーズものを何作も書いてらっしゃるエロラノベ作家。
長年に渡ってそういうことができるっていうのは勘で書いてるわけじゃなくて、しっかりとした技術論を持っているから。それがよくわかる一冊です。
起承転結は要らない――という『僕ゐゑ』で述べた内容に驚かれた方、この技術書で私はそれを学びました。確信を持った。
そして、この本の中では、起承転結以外の何種類ものプロッティング技法と比較して、そのへんのところをみっちり解説しています。
あなたが書きたいものに合わせて選ぶべきプロットが紹介されている。そればかりか鏡先生ご自身のプロッティング・メソッドも全行程が解説されている(しかも何種類も^^;)
圧巻はキャラクターの部分で、これ読んだらもうキャラが作れないなんて言えないほどにみっちりノウハウが明かされています。キャラが命のゲーム業界出身ならではですね。
ド素人からプロまでが読めるというコンセプトで書かれているので、もう基礎のキから始まって、創作論だけでなく業界の仕組みからお金の話までありとあらゆることが網羅されています。
ゲームシナリオだけじゃなくて小説の書き方も載っていますし、更には両者を比較までしている。書き方だけでなく「ファンタジーとは何ぞや?」なんていう質問にも明快に答えている。
エロスとは何か、愛とは何か、承認欲求とは? など思索的な部分、官能小説を書くにあたっては絶対外せない考察も怒涛のボリューム。
おそらく、『僕ゐゑ』読者にとって一番面白く感じるんじゃないかなというのは「書けなくなったときの対処法」の章じゃないかな~。
「何故書けないのか」を7種類の原因に分類して、それぞれ、「こうだから書けない。だからこうすれば書ける」と見事にトラブルシューティングしています。プロは書けなくなったときの脱出方法を知っているからプロということですね。
そりゃ、シリーズものも連発できようというもの。