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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方

ここで私は深い共感を憶えて一遍でこの作品の虜になってしまった。「私は四回です。何流ですか!?」スクリーンの向こうに飛び込んでいってこの上司に尋ねたかった。

しかし、そんなの無理だから我慢して続きを見る。

デカプリオは困惑の笑みだ。なにかの冗談だと思っている。「まさか」みたいなことを言う。しかし上司は大マジだった。私も俄然身を前に乗り出す。

何故、オナニーをするべきなのか。

どうして最低三回なのか。しないと、何が起きるのか。それはどんな原理で起きるのか? するならどうやってするべきか。そして、極まったオナニーのズリネタは何なのか。

自分のやり方や、オナニーしなかったせいで死んだ奴、実例を交えて科学的合理的に説明する。

ウェイターが来ても喋りつづける。周りのテーブルの品の良い老夫婦や家族連れの怪訝な顔などおかまいなしだ。

圧倒されたデカプリオは、しかし、その上司のビジネスの手腕に一目で魅了されていたので約束する。「します」と。
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