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第9章 コンテスト受賞作の作り方

■削りと足し


彫刻を考える。まず石がある。それを削る。


彫刻家の中には、最初の石の形からインスピレーションを得る人もいる。


削らずにそのままの石を展示すれば、それは彫刻家の仕事ではなく芸術家の仕事になる。



私たちは小説を書いている。僕は、小説を書キてゐゑ。


私たちにとって石とは何か、作品とは何かを考える。


彫刻家と小説家の違いについても考える。


削れるのは形だけなのかも考える。



そうして作品は出来上がる。