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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方
誤解して頂きたくないのだが、ただ単に作者に自信をつけるためだけに大ボラを吹いたり、出鱈目なことをやらせてはいけない。
自分で考え、できるだけ確かめ、それが必要なことだと確信した上で自信たっぷりにやる――それがこのときのスタンスだった。
思いついたけれども、それがどう転ぶかどうか自信が持てないアイデアや意見はギリギリまで悩んだ上で口にはしなかった。
大切なのは相手を成功させること、それが自分の成功なのだから。
自分がいいカッコしたいわけではないのだから。
この経験から強烈に理解できたのは「編集者は作者と運命共同体である」ということだった。
人生全ての運命を共にしているわけではない。
作者に全てを捧げているわけでもない。
しかし、その担当作品においては完全に作者の味方なのだ。そうであるしかないのだ。
支配者でもなく、従属者でもなく、ただただ「味方」。
それが編集者なのだと知った。