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仕事終わりは癒しの時間
第10章 ご褒美

カルビとハラミとホルモンが焼けるのを待ちつつ、オイキムチを摘む。

「次はどこでライブするの?」
「今週は大阪、次は静岡と愛媛、その次が横浜と愛知とファイナルは地元の神戸でライブして終わり。3月の終わりまでかな?でも、それまでもちゃんと会う時間は作るよ!」
「無理しなくてもいいのに、友達なんだから」
「友達やからとか関係ないの、俺が会いたいの」

今まで男友達なんて出来たことなかったから分からないけど、彼女でもないのに積極的に会おうとするものなの?

ふと、山岡さんの手に目が行き、あの時撫でてもらった心地よさを思い出した。

「山岡さん…」
「ん?」
「頭、撫でてもらってもいい?」

言ってから恥ずかしかくなったが、目を合わせると優しい笑顔で見つめてくれていた。

「甘えられるようになったね。ええよ、こっちおいで…」
テーブルを挟んで座っていたが、山岡さんの隣に腰を下ろす。
頭に優しく温かい手を乗せてもらい、ゆっくりと撫でてくれる。

「いつもお仕事お疲れさん。よしよし…」
「うん…」

頭を撫でてもらってるだけなのに、すごく安心する。
目を閉じて、撫でられる気持ち良さを味わっていた。

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