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仕事終わりは癒しの時間
第10章 ご褒美

「茜さん、それ何?」

それとは、鞄の中に入れてあるラッピングされた小箱。
それを鞄から取り出して山岡さんに渡した。

「俺にくれるん?」
「うん…」
「えー、何やろ?」

中身は一口サイズに切ったブラウニー。
バレンタインのチョコは何にしようか迷っている時にふと山岡さんの顔が思い浮かび、会社の人に配ったものとは違うものを作った。

「美味そー」
「口に合うかどうか…」
「うん、美味い美味い!」

…今食べるの!?
さっき追加で注文したばっかよ!?

「美味しいよ、ありがとう茜さん」

美味しそうに食べてくれる姿に嬉しくなった。
喜んでもらえてよかった…。

「俺のために作ってくれたんや。本命?」
「と、友チョコだからね!本命とかじゃなくて」
「でも嬉しい…ありがと。ホワイトデー楽しみにしてて」
「別にいいよ」
「ダーメ!お返しはきちんとしないと!」

あまりに言うので期待半分で待っておくとしよう。


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