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仕事終わりは癒しの時間
第10章 ご褒美
「Cはそこも押さえて」
「うん…」
「人差し指はもうちょい左で…」
「うん…」
「……」
いきなり椅子ごと移動して私の背後に座った。
何だろうと思っていたら、突然山岡さんの左手が私の手に添えられ、右手にも同じように重ねられた。
「えっ?えっ!?」
「直接した方が早いな…俺が上から押さえるから場所覚えて。指はここ…」
無理無理無理、覚えらんない!
だって後ろから抱き締められてるみたいだもん!
ヤバい…恥ずかしさと緊張で心臓が破裂しそう…。
「次はこっち…」
しかも耳元で喋られるから、変に身体がゾワゾワする!
添えられた手も熱いし。
振り向けない、山岡さんの顔見れない…顔真っ赤だもん絶対…
「分かった?」
「…は、はい…」
「……」
ーーーーーー
「ありがとうございました」
「おう。あれ、お嬢さん大丈夫かい?すげぇ顔赤いけど…」
「だ、大丈夫です…」
あれから30分も密着された状態で教えられたけど、覚えられる筈もなく、終わる頃には私の顔はかなり熱かった。