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仕事終わりは癒しの時間
第11章 夢

「…はぁ!はぁ、ああ…夢か」

最悪、何でまたあんな夢見て…。
自分がいやらしい女に思えて嫌だ。

で、でもあの夢なんか凄かった…。
凄いドキドキしてる…。
なんて言うか、壊されるかと思った…。

夢の中の山岡さんを思い出す。
ライブで見せた妖艶な表情に余裕の無さそうな顔…。
瞳の奥に獲物を狙うような光があったような。
うー、恥ずかしい!
次会う時、どんな顔して会えばいいのよ!?


「見た夢は将来実現したいもの、願望…」

あり得ない。
山岡さんには彼女さんが居てるんだよ。
それに、居るの分かってて二股するのなんて絶対嫌だ。
私もやられて、元彼を取られたから…。

枕元に置かれたぬいぐるみの鼻先をツンツンする。
可愛いなー、お前は。

ツンツン…

ーーーーー

ツンツン…

「……何してんの?」
「えっ?はっ、え、いやー、何にも!」

あの夢を見てから1週間ほど経ち、山岡さんからお誘いのラインが来た。
行こうかどうか迷ったけど、結局OKしてしまった。

「急にボーッとしたと思ったら、俺の鼻ツンツンするし。どうしたん?」

…ぬいぐるみとあなたがそっくりだからついしちゃった、なんて言えない…。



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