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仕事終わりは癒しの時間
第11章 夢
「仲よさそうに帰って行くなー」
「社内でも結構ラブラブだもんな、半年くらい前からじゃね?クリスマスも一緒に過ごしましたーって彼女言ってたよ。羨ましいなー」
同じビルから出て来た2人の会社員の言葉に耳を疑った。
相談してて、盛り上がって、彼女が妊娠したから責任取るって…。
嫌々じゃなかったんだ…。
身体の相性もあるけど、飽きたから…。
気持ちが移った相手が妊娠して、タイミングが良かったから私は捨てられたの…?
「長野さん…」
「う、うぅぅ…」
初めは寄りを戻せるんじゃないかって心の何処かで感じてた。
でも、あの姿、そして真実を知り、自分がすごい惨めに思えた。
「う、うわああん!」
「な、長野さん。落ち着いて」
惨めで、情けなくて…
私は街中で人目を憚らず声を上げて泣いてしまった。
会社に戻った後も何処か気持ちが入らず、仕事に集中出来なかった。
「長野さん、どうしたの?企画はダメだった?」
「すいません課長、そっちは大成功でした…今はそっとしてあげてください…」