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仕事終わりは癒しの時間
第12章 苦しい心
「う…んー」
目を覚ますとベッドに寝かされていて、山岡さんはベッドにもたれかかって眠っていた。
私のこと運んでくれたんだ…。
短い期間で色々迷惑掛けちゃったな…。
掛け布団を引っ張って、彼の身体に掛けてあげた。
本当は抱き締められたことも、キスも嬉しかった。
でもそれを喜んで受け入れたらダメ。
山岡さんは彼女が居るのに、何でキスしたの…?
聞きたかったけど、真実を知るのが怖くて聞けない…。
ぐるぐると考えが巡っていたけど、段々頭がボーッとして、まぶたが重くなってきた。
ーーーーーー
起きた時にはもう朝になっていて、山岡さんが居なかった。
何だか重だるい身体を起こすと、テーブルにメモ用紙が置いてあった。
『急用が出来たので帰ります。ご飯ありがとうございました』
座椅子には彼が着ていた服が丁寧に畳まれて置かれていた。
急用ってやっぱり彼女さんのことについてかな?
顔も知らない彼女の横で笑う山岡さんを想像して、胸が苦しくなった。