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仕事終わりは癒しの時間
第14章 男の覚悟
そりゃそうだ、彼女にフラれたわけじゃ無い。
勘違いしてるだけやから。
近くで慰めて、一緒に居てたのに俺の気持ちに気付いてないんやから、気付かせてやらんとなー!
ーーーーーー
リハーサルが終わり、時刻を確認する。
7時…もう彼女は家に帰っているかな?
付き合ってない女性の家に押し掛けるのもアレやけど、お互い膝付き合わせて話をせんと…。
「お先失礼しまーす」
スタジオから出ようとしたところで…
「春人、また女のとこに行こうとしているのか!」
チーフマネージャーの秦野さんに出口で止められた。
デビュー当時から俺らを支えてくれてる父親みたいな存在の人で、少し口煩い。
「…別にいいじゃないっすか。スケジュールの合間を縫って会ってるんやから大丈夫でしょ?」
「どうだか。お前は良いように使われて捨てられるぞ」
「茜さんとあの子は違いますよ!」
茜さんをバカにされたようで、思わず声を荒げてしまった。
俺の声で片付けをしていたメンバーがこちらの様子を伺っている。