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仕事終わりは癒しの時間
第20章 おまけ 出会い
マスターも口数の少ない俺に何か察したのか、特に話しかけないよう気を遣ってくれた。
これでいい、そう思ってたら…
「どーしたの?暗い顔してー」
「おい」
顔を上げると先ほどの女の人が俺の真横に座っていた。
セミロングの黒髪に、眼鏡で童顔。
俺より年下か?
既に出来上がってるのか、顔が真っ赤。
「なんでそんな暗い顔してるの?」
「やめとけって」
「いいじゃん、暗い顔してたらお酒が美味しくなくなるよ」
「お前もさっきまで暗い顔してただろ!」
女の人と仲が良いのか、普段口数の少ないマスターがツッコミを入れてる。
「どうしたの?嫌なことでもあったの?」
「いや…別に」
「山岡、悪いな。そいつ酔っ払ってて…」
酒の力ってすごいな、めっちゃグイグイくるやん…
「何か悩みがあるんだったら聞こうか?」
「いや…」
ここで見ず知らずの年下の女性に弱みを見せるのを躊躇った
それに俺の悩みを一般の人にぶちまけたところでなー…
酔っぱらってるし…
「面識ないからこそ悩みを言ってもいいんじゃない?聞くよ?」